これまでの洗浄機は「洗浄時間・乾燥時間」など 洗浄に関わる全てのことを人が設定しており ”洗浄”は作業者の勘に頼るしかありませんでした。
アクトファイブの社是である「科学する洗浄」の通り、ただ洗浄装置を製作するだけの会社ではなく、“洗浄”を突き詰め、常に新しい洗浄技術の開発に力を入れています。
AXXEL ENGINEERING CO.,LTD.
洗浄の指標がない
洗浄業界の通例として、洗浄機を検討する際、まず洗浄実験をします。洗浄実験をして初めて結果がわかります。
「この洗浄液を使って、あのメーカーの超音波を使って、5分間 揺動させながら洗浄すると、こんな洗浄結果が出ました。」
実験をやって初めて結果がわかるなんておかしい!どうにかお客さんが納得できる説明はできないだろうかと考えました。
洗浄の方程式を発見したい
洗浄理論をつかみたい。たとえばy=axのような方程式を発見し、洗浄の関係性が分かれば、洗浄結果は予測できるはずだ。洗浄の関係性がわからなければ、いつまでたっても洗浄技術は発達しない。 そう考え、まずは洗浄液の油分濃度をリアルタイムで把握する必要性を感じました。
洗浄液のGPSを探して
話は少しそれますが・・・カーナビを思い出してください。 カーナビがこの世に存在する前、昔はドライブ出発前に、地図を見ながらルートを確認し、地図に印をつけて目的地まで自分でルートを決めていました。 しかし今ではGPSと地図データのおかげで自動車の現在位置を知ることができるため、目的地を設定し案内開始ボタンを押すだけで、道案内が可能になりました。 GPSがあるからこそ、これまでの面倒な作業が一気に不要になりました。
洗浄の世界もこれと同じです。 リアルタイムで洗浄液の油分濃度を把握することで、必要な洗浄・乾燥等の情報を予測することができます。
そこで、洗浄液のインライン式油分濃度計を探しましたが、ドイツ・アメリカを含め、世界中どこを探しても”油分濃度測定機器”は存在しませんでした。 それならば自分で作るしかない!と自社で油分濃度測定の開発を決心しました。
いずれ洗浄実験は不要になるだろう
「構想」 に 20年・・・ 「開発」 に 5年・・・
昨年の2015年12月 東京ビッグサイトで開催された 『洗浄総合展2015』 で、世界初 油分濃度測定器 ”AIS-ROMⅠ”を初披露をさせて頂きました。
多くのお客様より 「ご興味」「ご意見」 頂き、カーナビの様に 無くてはならない存在だと確信しました。
毎回毎回、洗浄実験をしなくても洗浄結果を予測できるように。
今後は洗浄実験を「検証」にすることを目標にさらなる研究開発を進めております。
~開発担当者 小笠原のここだけの話~
AIS-ROM I開発時の技術的ポイント!
基本的な測定原理の確認実証の為の、膨大なスペクトル測定と分析がとても大変でした。
加工油の種類が膨大にあり、測定したスペクトル数は数百種類を超え、ハード&ソフト的には、「精密分光測定技術」をインライン測定が可能なものに展開するところが技術的ポイントで大変苦労しました。
~油分濃度計測が必要なワケ~
油分濃度計測システム AIS-ROM Iを使うことでこんなことが分かります。
① 洗浄槽内部の油分濃度がわかります!
② 綺麗な洗浄液で洗えているか分かります!
③ 液管理をしている説得材料になります!
④ 蒸留再生液が綺麗か分かります!
⑤ 完全自動化で人任せから脱却!
これまで見えていなかった 洗浄機内部の液の状態を常時監視する事可能です。
つまり不良ワークが出てから慌てる 従来の洗浄方法から脱却することが可能となり、真の省人化モデルとして使って頂けます!
『洗浄工程の知能化』 で、無駄なく設備を稼働させ、品質向上と品質安定をはかる事が可能となります。
これまでの常識であった 作業者の 「勘」 や 「感覚」 に頼った洗浄工程を革新できます!
10月19日~21日まで 東京ビッグサイトで開催された
「洗浄機総合展2016」にて 世界初 油分濃度測定器( AIS-ROMⅠ)が表彰されました